独学で日本語教師を目指す場合には日本語教師の資格「日本語教育能力検定試験」に合格しなければなりません。
しかし試験の合格率は約25%程度と、簡単にはいきません。
日本語教師になるために独学で勉強をして資格を取得しようと考えた場合、対策をしっかりと立てなければ合格することは難しいでしょう。
そこで、資格を実際に取得している人は、試験内容に合わせてどのような教材や勉強をおこなっているのか、経験者のM氏に話を聞いていみましょう。
日本語教師として海外の大学で勤務するM氏
ここでは、日本語教師を海外の大学でしているM氏の話についてご紹介しましょう。
M氏は大学の副専攻で日本語教育について履修し、日本語教育能力試験にも受かっています。
そんなM氏にインタビューしました。
日本語教育能力試験のポイントはどこですか?
日本語教育能力試験については、まず、出題範囲を公式サイトにて掴むことが必要でしょう。
出題範囲を見てみると分かりますが、非常に多岐にわたっています。
とりあえず、語彙、文法、音声、教授法など、まとめて大きなジャンルを勉強すればいいでしょう。
日本語教育能力試験対策おすすめの教材は何ですか?
毎年、出版社からは日本語教育能力試験に受かるための本が出版されており、出題傾向などを大まかに掴むことができます。
知識を一度吸収した後に、まとめとして使用するためにはちょうどいいと思います。
また、出版社からは、ジャンルごとに日本語教育能力試験対策の本も出版されているのもおすすめの理由です。
音声で練習する場合は、CDが付いたテキストで集中的におこないました。
今だったらネットで動画コンテンツがたくさんあるのでとても便利ですね。
音で知識をマスターする方法は、継続的に聞き取り練習も行うとさらに実力がついてくると思います。
記述問題が日本語教育能力試験の終わりにあります。
対策は実際の授業において試されるため、できれば外国人に教えることを実際に体験しておく方がいいでしょう。
日本語教育能力試験 で苦労した経験を教えて下さい。
私の場合は4回目に日本語教育能力試験に受かりました。
実のところ独学で1回で受かるのはなかなか大変でしょう。
少し言い訳じみたことを言うかもしれませんが、当時の私はとある会社で営業マンとして働きながら勉強をしておりました。
毎月のノルマに加えて、新規店の店長にもなりほとほと多忙な時期と重っていました。
1回目の挑戦では落ちるべくして落ちてしまったというのが本当のところです。
2回目からは、同時に他の言語も学んでいたため、集中した 日本語教育能力試験のための勉強はしてきませんでした。
しかし、そのうち試験に慣れてくるので、その積み重ねが強みになり必然的に合格したという感覚です。
外国の言語学習は?
独学でおこなうのなら、ただ 日本語教育能力試験だけに照準を合わせるのではなく、スペイン語、英語などの外国語を並列して学習することを私はおすすめします。
中には日本語教師の場合には、外国語力は不要と考えている人もいますがそうではありませんでした。
実際に日本語教師になってからのアドバンテージはとても大きいと思います。
生徒の母国語を把握していれば、教える側からしてもコミュニケーションが取りやすくなりに非常に便利で役立っていると実感できるからです。
授業中は主に日本語を教えてることが中心になりますが、授業が終われば生徒の相談にのったり、学校での書類作成、他の先生とのコミュニケーションなどで、その国の言語を話す必要があります。
それはまた、自分が外国で孤立することも防ぐことができます。
そうした、生徒とのコミュニケーションに私はたくさん助けられました。
一方、国内で日本語教師になりたいのであれば、メインは日本語教育についての知識をマスターすることを中心でもいいかもしれません。
もし海外で日本語教師になりたいという場合には、 日本語教育能力試験 の勉強にプラスしてオンライン英会話スクールなどで汎用性の利く英語などの外国語を必ず身につけるようにするとよいでしょう。
関電記事:「個人で習い事教室を運営する方法」